絶対に舞台になることはないだろうと思っていた治安の悪い界隈の作品すら、舞台になる。
そんな中で舞台化しないコンテンツなどこの世にあるのだろうか。
あるかもしれない。
別に無理して舞台になる必要は全く無いのだが、私の場合薄桜鬼の前例があり、「舞台化する」=「私の中でリバイバルが起きる」となるので、舞台化することによって私の中で再ブームになって欲しいと思う好きなアニメ、マンガを紹介する。
こういうのをなんていうのか知っているよ私は。
妄想だよ。
(以下、著者名等敬称を略すこと、ご容赦いただきたい)
交響詩篇エウレカセブン
「初っ端からロボットアニメかよ」と思わないでも無い。「舞台化しないと思う」とタイトルした以上、舞台化したら私の負けなので一番最初に持って来た。
これは主人公・レントン(トレインスポッティングが名前の由来である。続編おめでとう)とヒロイン・エウレカのボーイミーツガールバトルアクションロボットフィロソフィーアニメである。
爽やかかつ、恋愛を通り越し二人が家族になっていく様は応援せざるを得ないし、そもそもあらゆるカップルが恋を超えて家族として共に生きようとする。泣ける。
20話くらいまではしんどいかもしれないが、25話くらいから格段に面白くなる。50話見きれる体力と時間のある人にはオススメできる。
なぜ舞台化出来ないか
・LFO(人型巨大ロボット)の戦闘シーンを再現できない
コックピットだけ置いてあってあとは映像にされても困る。
・リフ(空中サーフィン)を避けて通れない
レントン達が所属する反政府レジスタンス、ゲッコーステイトは表向きリフボーダーのグループである。舞台でワイヤーでもするのか? リフは避けて通れないため危険。
余談だがやはり男水がエアスイムのようでもはやなんでもありだなと思った。
・50話もある
長すぎる。
・今年映画になる
アニメがモリモリ動き始めたのに舞台にする必要がない。
アニメよりマンガのほうが格段に短いのでマンガから手を出すと、だいぶストーリー違うのでびっくりする。
植田氏にレントンのコスプレしてもらいたいって、日々思ってます。
つり球
ノイタミナにて放送されたSF釣りアニメである。内気であがり症の主人公・ユキと、どうしても釣りがしたい宇宙人・ハルが江ノ島を舞台に、楽しく釣りをして成長しながら世界の存亡をかけて釣竿を握る物語である。
ユキたちの同級生である釣り王子・夏樹のいとこ(エリカ)は作中巫女服まで着ており、「お、彼女がヒロインかな?」と思うのだが、実際ヒロイン枠はハルだ。ハルはみゆくんである。
通常1クール放送の場合11話で終わるノイタミナの中では異色の12話構成で、エウレカの約4分の1と非常に見やすい。
なぜ舞台化出来ないか
・釣りが題材
気が遠くなるほど地味な上に、思い出すのは「インフェルノ」のウィー・ウィーの釣りシーンである。
糸、付いてなかった。
エアフィッシングに今更どうこう思わないが、いかんせん地味である。キャスティング(投げ釣り)の練習に一話使うのに舞台に出来るものだろうか。
・古い上に展開がない
いまつり球を舞台化するなら、サイコパスをした方が全然興業が成功しそうである。
映画にもゲームにもなっていないつり球より、先に舞台になる作品は沢山ある。
深夜でドラマとかやりそうな雰囲気のある作品ではあるため、だれかコアな偉い人の目に留まればもしかしなくもないと思うのだけれど、そう簡単にはいかない。
ハルを納谷さんがコスプレしてくれるだけでもいい。
めちゃくちゃ2.5舞台っぽい作品なので気が向いたら見てください。
ハイガクラ(作 高山しのぶ)
歌を歌うことによって神を使役することが出来る歌士の一葉は、沈みゆく故国のために従神の滇紅と共に海を渡り、因縁と陰謀のなかで冒険する話である。
あまつきとめちゃくちゃに迷ったが、こっちの方が舞台に向いていると判断した。
とても衣装やキャラクターが華やかで、踏々歌(歌士が神を従える際に歌い、舞う歌のこと)もまた派手で舞台映えするはずだ。
なにより、一葉とその従神、それを取り巻く人々(神々)の様がとてもエモーショナルだと思う。
うっかり動く一葉や滇紅を見たら泣くかもしれない。
舞台に出来ないと思う理由
・キャラがめっちゃ多い
龍王の子供達だけで九人いる上に、一葉の従神も続々増えている。みんな出したらあんステレベルもしくはそれ以上に人がいる舞台になってしまう。
舞台の上ギュウギュウ。
脚本家パワーでどうにでもなる可能性を提唱したい。
・アニメ化すらしていない
ドラマCDになったことがあるので声優は付いていると言えば付いている。
だが、アニメ化してどーーーんと目立ってもいない作品が舞台になるだろうか。甚だ疑わしい。
・伏線が多い上に完結していない
完結していないので「〜〜篇」という風にしたとしても、伏線が多くスッキリしない展開になること間違いなしだ。
批判されそうでいやだ。
そもそも完結していない作品をアニメ化したり舞台化したりすると尻すぼむイメージがあるので止めよう。
滇紅が推しだったらいいなと思っている。奏くんと仁希を一気に見れる感じになるはずだ。いいとこ取りである。
だが、残念ながら私の好きなキャラクターは比企だ。
D・N・ANGEL(作 杉崎ゆきる)
14歳の誕生日に想い人に振られた丹羽大助は、その夜覚醒した「恋愛遺伝子」によって大怪盗 ダーク・マウジーに変身。大助としての日常、怪盗ダークとしての仕事の狭間で、想い人である梨沙、その双子の姉・梨紅を巻き込んでのアクションラブコメ伝記少女漫画である。
これも舞台向きだと思う。ウィズ、という使い魔がいたりするのだがフェアリーテイルみたいにラジコンにしてもいいし、最悪いなくてもなんとかなるのではないかと思っている。
なにより変身シーンがスモークでもいいと思うし、舞台の上にはいるのに周囲の人には認識されずに騒いでる大助役の人のことを思うだけで可愛くてヤバイ。妄想。
舞台にならないと思う理由
・完結してない
いっそ舞台化して完結させて欲しいに一票。
アニメはとても綺麗に終わっており、完結していない作品のアニメとは思えない。最高に面白い。
もはやアニメが原作なのではないか。
・古い
何年前の作品だよという感じである。この作品を舞台化するより前に舞台になるであろう作品が多すぎる。
犬夜叉が舞台になる今、おかしくないのではないかと思っている節もある。
だが、犬夜叉は完結している。この差。
梨紅を田上真里奈氏がやってくれたら言うことは何もない。
アニメ最高なので是非。
神々の悪戯
ブロッコリーから出ている乙女ゲームで、「箱庭」と呼ばれる学園型の施設に人間嫌いの神々と一緒に人間代表として生活することになったヒロインと、かの有名な神々との恋愛を描く物語である。
基本的なストーリーは「あー、はいはい」という程度なのだが、想い通じ合ってから別れまでがくっっっっそ早い。むしろその別れを見て泣くためにこのゲームはあり、そこを評価できない人間にこのゲームはお勧めできない。
突拍子もない神々の言動と行動を「彼らが人間を理解していないからだ」と理解してあげる広い心と、「どうして彼と離れなければいけないの?」と涙を流せる純真な心を持ったあなたにオススメする。
個人的な話だがアポロン様がこの世界の二次元作品の中で宇宙一好きである。
あと豊永利行氏のキャラソンが良すぎてキャラソンでいいのか疑問を持つ。
舞台化しなさそうな理由
・ストーリーのクオリティがカスい
乙女ゲームの舞台化は、薄ミュのように「〜〜篇」とするか、もしくはマルチエンディングになると思う。マルチエンディングにしてもアニメルートにしても、割と元のストーリーがカスである。
ストーリーの予測がつきまくり、予定調和の展開、「来るぞ」と思ったタイミングで現れる障害……。
美味しいところ取りしたらマシになるかもしれないが、これを書いていたらアポロン様ルートでは昔の女が出て来ることを思い出して苦しくなってきた。
・なんか人気がない
ねえなんでこんなに人気がないの?
なんとかのプリンスだって別にさほど面白くはなかった。かみあそだって同じじゃないか!!
どうして!! もやは舞台化してくれという感情しかない。大人気俳優キャスティングしていいとこ取りした泣ける脚本で舞台化して一発逆転狙うしかない。
なぜアポロン様が宇宙一タイプかというと、まず太陽(神)で、金髪、主人公(メインヒーロー)気質、王子様のような立ち振る舞い、声帯が入野自由だからである。
作中登場する『枷』と呼ばれる装置がとうとう売られる。『枷』とは登場する神々の神としての力を封じるもので、アクセサリーの形をとっているにも関わらず、今までアクセサリーにならなかったものだ。
http://www.artemiskings.com/collaboration/anime/collaboration-kamigami-yokoku.html
欲しい。
だんだん趣旨が変わってきた気がする。気を取り直してどんどん行こう。
UN-GO(原案 坂口安吾)
ウンゴ、ではなくアンゴである。
坂口安吾『明治開化 安吾捕物帖』を原案としたSFミステリー作品である。
「敗戦探偵」結城新十郎とその相棒・因果が様々な難事件の解決に挑む。私は坂口安吾の探偵小説が大好きなのでこのアニメもめちゃくちゃ好きだった。もし舞台にするとしたら2.5でありながら推理小説を原作に持ち、どこにアイデンティティを持つのかわからない雰囲気となり、この作品の持つディストピアな世界観に良くマッチすることだろうと思う。
舞台化しなさそうな理由
・流行らなかった
このアニメ、今まで見ていた人3人しか知らない。最近はもはや放送していたかすら怪しいと思っている。
本当にやっていたのだろうか。私の幻想かもしれない。
・万人受けしない
SFミステリー探偵ものという詰め込み過ぎ状態であるため、とても万人受けしない。
ただびっくりするくらい刺さる人には刺さる作品だと思う。
ディストピアって言われてご飯三杯食べれるとか、そういう人は好きだと思う。
蝿男(著 海野十三)
もはやアニメですら無いのだが、海野十三の書いたSF冒険探偵小説である。
名探偵 帆村壮六と猟奇殺人犯 蝿男との推理バトルを描いた作品で、ちょっと名探偵コナンみのある小説だ。 帆村の軽ーい名探偵ぶりもさることながら、簡単に守られてくれないヒロインや癖のある検事や刑事が出てきて、お約束でありながらもテンポよくアクションを交えて話しが進んでいく。
帆村シリーズは一つ一つ趣が違って面白いのでオススメだ。
蝿男を読んだら『俘囚』を次に読むことをオススメする。
舞台にならなさそうな理由
・蝿男がグロい
いきなりネタバレてるかもしれないのだが、蝿男周辺がグロい。
・目の付け所がシャープ過ぎる
海野十三を舞台にしようという発想が無さそうである。江戸川乱歩のようになんか厨二心をくすぐられるのならともかくとして、海野十三って、どうなの?
帆村の純矢氏感は相当だと思うのだがその辺は読んで見たことのある人にアンケートを取らないとダメかもしれない。
青空文庫でも読める。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card1254.html
わかばのテーブル(作 芝生かや)
彼女と別れ傷心の道信は、気分転換のために田舎に引っ越す。そこで偶然出会った幼稚園園児の歩とご飯友達になるこの漫画。
めちゃくちゃほっこりする。
見つけたきっかけは鈴木勝吾担の友人と本屋をうろついていて、表紙の主人公・道信を見た私が「これ勝吾くんみあるのでは?」と言い出し、友人が驚くべきチョロさで「買うわ」と買ったことである。
昔はこういうハートフル漫画って誰が読むのかと思っていたが、こういう社会に疲れた人間が読んで泣くためにある。
舞台になら無さそうな理由
・普通にドラマ化しそう
内容、子役、田舎町、お仕事、その全てドラマ化しそうな雰囲気しかない。
ドラマ化して道信が勝吾くんでない時どうしたらいいかわからない。
『だんだらごはん(作 殿ヶ谷美由記)』もごはんマンガだが、新選組主役の歴史マンガという側面もあって、みんなのこれからを想って泣ける。
ヴァニタスの手記(作 望月淳)
前作『PandoraHearts』と大いに迷ったがこちらで。確か前にAmazonのリンクを貼った気がする。
吸血鬼潜む十九世紀・パリ、蒸気機関の発達した世界で吸血鬼専門の医者 ヴァニタスと、世間知らずな吸血鬼 ノエの二人が暗躍(?)するダークファンタジーである。
私のように特定の病(厨二病)を患っている人間が好きなものが詰め込まれている。衣装もめちゃくちゃに可愛くなるはずだ。
舞台にならなそうなところ
・既刊二巻
少ねえ〜〜。舞台化する余裕がない。
逆に言えば二巻買えば追いつくし買ってみたらいかがでしょう。
・むしろ舞台になってないのがおかしく思えてきた
完全に早漏の発想だがこんなに2.5なのに舞台になってないっておかしい気がしてきた。私が見損ねているだけで実際はもうやったのではないか。
もうなんかこれに関しては舞台化うんぬんより人気出ろよという私の願望でしかない。
http://www.jp.square-enix.com/magazine/joker/series/vanitas/
ぶっちゃけ、パンドラのジャック=ベザリウスが一番好きなのだが、パンドラは終わってしまってしばらく経つし、もはや流行って欲しいのでヴァニタスをオススメする。
私の家では何も起こらない(著 恩田陸)
絵本に出てくるような丘の上の小さなお家は、幽霊屋敷として有名で、その家に住む、関わる人々の怪談集である。直木賞、本屋大賞おめでとうございます。
『鬼談百景(著 小野不由美)』と迷ったのだが、物語として一貫性がある方が舞台への希望が持てると思ったのでこちらにした。
私は怖い話とか大好きで、ネットで有名な話は読んだと思うのだが、そこから「怪談小説」に最近手を出し始めた。そのうちの一冊がこれで、夜想像して眠れなくなるような事もなく、伏線と反復があって先が気になり、かつゾッとするというすごい作品だった。さすがー、さすがですー。
舞台化しなさそうな理由
・もはやオムニバスでスペシャルドラマになりそう
舞台でやる必要なしって感じ。
好きなので紹介しました。薄いのでぴゃーーーって読めます。
疲れてきた。
もう6000字も書いているし、もはや7000も見えてきた。
途中から入野自由のお仕事紹介みたいな雰囲気だったり、私の本棚紹介になっているが、よかったら見たり読んだりプレイしたりしてくれると嬉しい。
慢性的な厨二病を患う私と趣味が一致するかどうかはわからないのだが、そんなこと言ってたら一生紹介などできないので一般ウケは気にしなかった。
ブクログの私の本棚のリンクやスクショ貼れば良かったのではと、ここまで書いて思ったが時すでに遅し。