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ミュージカル『デスノート』感想

書いてる人のデスノート偏差値としては、漫画で最初と最後だけ読んで、映画をチョロチョロと観た程度。もちろんデスミュは初めて観る。

 
 
 
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歌が上手い

歌が誰一人として不安にならない。アンサンブルから名前のあるキャラクター全てのおいて歌が上手い。私は誰かが歌うたびに不安な気持ちに駆られる舞台も観たことがあるので、歌が心地良いなと思うのはとてもよかった。

好きだったのは刑事のおじさんたちの歌、捕まった海砂のためにレムが歌う歌かな。

愛情や決意のような歌詞とメロディラインがとてもよくて、思わず涙ぐんでしまった。

というか、全体的に歌が良すぎて鳥肌が立った。

 

だんだん乱暴に歌うようになる月

ひとまず甲斐翔真さんの話をしたい。

スタイルの良さがコミックスのようで、どちらかと言えば可愛らしい顔立ちも相まってアニメーション的な月くんだった。ほかの月くんを知らないが「おお漫画で見た月くんだ」と思った。

理性的で、抑えた優等生から、だんだんと自分に酔っていく月が丁寧な歌を捨てて叫ぶように歌うのがとても好きだった。比べるのはナンセンスだが、彼といえばやはりパラドという民なので、パラドが「恐怖」に慄く時のようなお芝居を生で観れたことに非常に感動した。割と最初の制服の段階から非凡な雰囲気があって、それは彼が王子様然としているところにもあると思うけど、そういうどこか非凡だけどでもどこにでもいるような男の子が、たった一つの因子で切り替わる瞬間がとても良かったと思う。

しかしまあ可愛いので、私にとってはこの子が狂っていくのだという事実そのものが最初から苦しく、悲しい。

 

頭脳戦と言うほど頭脳戦のところを描いてくれない

頭脳戦してたかって言われるととても微妙。歌尺が長いので「正義」や「愛」といった価値観の差異について語る場面が多く、ほぼそういった「理屈じゃない」*1ものの話ばかりしていた。

デスノートってそういう話だっけ?

せっかくリュークという非常に便利な聞き役がいるにも関わらず、説明されるトリックか仕掛けが少なすぎると思う。苛立たせるためだけの工夫のようにしか見えないし、月くんが無意味になにかすることなんてほとんどなかったような気がしていたからもっとそういうネチネチとしたやりとりが見たかった。

 

レムがLを殺したと言うほど殺した感ない

レムが何をしたのかめちゃくちゃ分かりづらい。海砂のためにレムが行動したのか、それが故にレムが砂になったのか、それがめちゃくちゃわかりづらく、しれっと月くんの口から明かされるだけなのが気になる。

あれだけ歌尺を取っていたので、その中で多少演出があっても良かったと思うんだけど、ないので、「あれここってどうなるんだったっけかな……」となった。

 

とはいえ月もLも若々しくとても少年漫画っぽさがある

まあここはなんていうか、リュークと共にいても月くんは若いし、刑事さんの中にいてもLは若いので、未成熟な少年的危うさがあって良い。

もっとこう、映画とかの狂ったイメージ(少ししか観たことないのにこの言い草)で表現するものだと思っていたので、彼らの若さから来る少年漫画的な雰囲気があまり重苦しくなく、良い感じにジャンプだったんじゃないかなと思う。

なんというか、私は普段からイケメン俳優舞台ばっかり観ているので、その雰囲気に近いものがあると思った。重苦しく、アーティスティックで難解というわけではなくて、上手い歌とわかりやすい演出で楽しく(楽しく?)観れるデスノートにしたいみたいな雰囲気を感じた。実際、もっとネチネチした心理戦が見たい気持ちある中、歌と軽やかな進み方で飽きたりせずに観れたかなと思う。

だから、私は一人で観てたけれど、誰かと観てどの歌が好きだったかとか、どのキャラクターが好きかとか、そういう話をしたかったなと思った。

 

最初にリュークが登場した時のアンバランスなポーズ、最後の埠頭で手すりに寝そべるポーズなんだなと気づいた時気持ちよかったな。

 

以上。

*1:歌詞にもあった。