サニーサイドアップフォーチュン

映画、特撮、演劇、ダンスボーカルグループ

ドラマ『パパ、はじめました』感想

勧められたので見る。私はそういう律儀なオタクでありたい。

匿名サービスなのに入れてくれた人の名前特定するんじゃないよ。

 

 

#01

良い感じに低予算の香りがする。ハンバーグの歌失礼すぎてジワジワ笑った。

若手俳優が三人ワイワイするドラマだと思ってたけど急な三角関係である。いらんところに闘志燃やす和泉が可愛い。麗音は多分なんも考えてないから気にすんな。

つまりひなちゃんは光太郎のいとこってことなのかな。そんなに思い入れのないおじさんの店や荷物を相続している、娘を養育している、さらに借金も相続しているということは光太郎のご両親もすでにおられない、もしくは親戚と縁を切っているのかと思い(背景を勝手に想像する)辛くなった。がんばれ光太郎。

 

#02

私も脱サラしてカフェで働きてぇ。500万用意するの頑張るよ。

春川さん可愛いからこそこのテレビマン描写に辛くなる。二話にして早々サラリーマンの悲哀やモラル系の辛さをぶち込んでくる意外な尖り(限界会社員なので泣きたくなった)を見せた。

インスタ映えインスタ映えと言うけど外装水色だし内装もマリン仕様(店名スカイブルーだけど)ですでに結構映えている。たぶん店のアカウントで桂浜水族館みたいに従業員の日常込みで紹介したら、結構評判になると思う。

フォロワー七人の歌めちゃくちゃ笑った。

 

#03

和泉のガメツさがいい。魔女かのごとくアホほどでかいフライパンで卵を炒る和泉が可愛い。そんなところに経費を割くな。

ブラックホール如月の黒フーディーのスタイリングなんとなくわかる。フードファイターって色の濃いフーディー着てるイメージある(偏見)。

オムライスがスタンダードだし、中に仕込まれてる料理も割とスタンダードなぶん如月の顔芸を中和してくれる。撮影大変だったろうな。あれだけ口に含んで、出すわけにはいかないだろうし、ちゃんと綺麗に口に入れ、咀嚼するのが素晴らしかった。

ラップやり切った後の「メーン(棒読み)」の麗音が可愛かった。

 

#04

若手俳優コンテンツにありがちな、とことん女性不在の世界。

「してますよ、仕事(煽り)」の麗音も可愛かったし、初恋と聞いてどこからか召喚される和泉も可愛かったが、ホットパンツ鼻垂れ小僧の光太郎が一番ウケた。何故そんなにバカそうに喋れるんだ。

みどりちゃんの強敵感が終始凄まじく、ポンと500万(非課税)置いていくんじゃないかという雰囲気がずっとあるのに、やることは盗みという辛口の展開である。このドラマたまに急に辛口展開挟んでくるな。

 

#05

これはほぼエーステでは。元々かなりネルケ感は強い。

富樫くんめんどくせーーー!! 富樫くんのスタイリングを三人でしているところなど見ると、実際のキャスト三人の中でも和泉(植田圭輔氏)がツッコミ役な気がしますね。とりあえず本編を一気見しており、反省会見てないのでこれは後で確認しますけど。あと部屋着が可愛いですね。

ずっとスタンダードなメニューだったのに急に羊肉などという変化球である。

富樫くんは振られててやはり辛口である。思えば一話でおじさん夫婦亡くなっているので、意外と辛辣な現実の上にある一つのファンタジーなんだろうな。

 

#06

光太郎くんの両親いないんじゃないかとか言ってごめん。やはり人間は憶測でものを喋ってはいけない。

今回もエーステ感が増し増しです。

ずっと思ってたけどひなちゃんは舌ったらずだし、あまりお芝居してる感じがない。決められてることを喋ってはいるけど基本的には自由にしてる感じが新しいな。

ていうか寝室の使い方おかしくない? 韓国アイドルのリアリティ番組の謎の部屋割り(一つのベッドを二人で使う)くらいの謎だよ! 住み込みなの? 泊まりに来てるの? どっち!?

尺の影響かめちゃくちゃ秘書さんの物分かりが良いですね。

 

#07

どう見ても詐欺師の人が来た……!

光太郎くんや和泉の接客にひなちゃんがニヤニヤしてるのがリアルでよかった。ただギター持ってフレームインしてくる麗音に笑った。あんたさっき何も持ってなかったろ。

父ホスト、母スナック経営の水商売のサラブレッドだけどたぶんこのホストは料理家に向いてる。めちゃくちゃ暴走しながら去っていく城ヶ崎さん見てみんなが笑ってるのがいい。

料理家に向いてる……と思ったらラスト堂々とレシピをパクった挙句料理家になってたのでやはりこのドラマは辛辣である。他人を信用しちゃダメですね。

 

#08

声ちっさ!

キメラ(どんな芸名だ)が喋ることやること全部ウケる。かつて見聞きしたバンドの知識や、バンギャ達の話を思い出した。マネージャーと子ども作っちゃったってまたそんな辛辣な……。

コンタクトもカレー屋も月の歌がシュールで良かった。そこからどんな電波を受信しているのかわからないが会話が成立しているのも含め、これまでで一番笑ってしまったかもしれない。

麗音的には和泉はしもべというカウントなのか……やはり三角関係なのか……?

 

#09

とてもくだらない霊を連呼すな。

これだけ光太郎が朝だりぃ上に寝坊かましているとなると、マジでこの店に和泉と麗音いてくれて良かった。キッチン担当とホール(ギター)担当がいれば、店は回る。

今回のお客さんは割と話が通じる上にまともな人で、苦労はしているけど辛辣な行為に走る人ではなかった。好感が持てる。

生活に馴染んでいるおじさんの霊がなにを未練にしているのか。そういう大事な話が出てきたことに最終回が近いことを感じて切ない。

 

#10

100万も返してて偉い!

ラーメンみたいにペペロンチーノ食うなって。もうなんていうか鳥越さんの子守り力が高い気がする。実際のストーリー上ではキッチン担当の和泉、ホール担当の光太郎、ギター担当(?)の麗音、引っ掻き回すお客さんたちという中で、主に麗音が面倒見てる感じだけど。

一話が始まってからここまでの間ずっと嫉妬し続けてる和泉の情緒マジ大変だな。

八重樫さんは父性溢れる良い人だ。そんな人でも失敗はするんだな。リカバリー出来るよ、という寄り添う展開が良かった。

 

#11

まともそうなお客さんが続いてたのに強烈な人きたな。

もう全然借金返す気が無くて笑える。大丈夫なの?

普通の連続ドラマだとここまで借金返す気がないと視聴者のイライラが募りそうだけど、これはそういうコメディだと分かっているので「計画性ないなあ、可愛い」となる。

ホスト回で「ガスト」「ジョナサン」「デニーズ」と源氏名を決めていたがここに来て「サイゼリヤ」が回収されてめちゃくちゃ気持ちよかった。

ミチオ〜〜どうか好きなことで食えるようになってくれ〜〜!!

 

#12

借金取りのおじさんを意図的にスベらせるなって。

いやちょっと泣いたよね。

子どもが愛されていることを知ることはどんな時でも尊い。ひなちゃんにはパパが三人いて、おじさんが初めてパパになった日、光太郎が初めてパパになった日、そういう優しい日があるのは幸せなことだと思う。

メジャーデビューってちゃんとコンペ通ってたんだな、すごいぞ麗音。和泉も就活してて偉い、外資系は年俸制だったりするのでわからんでもない。もっとなんか、金融業者が法に抵触して逮捕された結果400万も過払いみたいなことになってもこのドラマだったらおかしくないと思ってたけど、ちゃんとした成果物や労働の対価で得たお金によって解決がもたらされて驚いた。光太郎とカフェという空間はファンタジーだけど、それを取り巻く環境は相変わらず割と現実に即してして、私が思ってたほど暗くはないけど、ただのファンタジーほど能天気でもないのだ。

 

総括

あんまり若手俳優ドラマみたいなの見たことなかったが、楽しめた。ドラマの中も辛いことや悲しいこと、受け入れ難いことはたくさんあるが、それをカフェの中で少し癒されて、また現実に戻っていくという構成も良かった。私が限界会社員なので余計にそう思うのだろう。

光太郎はお人好しで、結局彼自身は借金返済のためになにか劇的なことをしたわけではない。ラストだって、タピオカ大量入荷という明らかに計画性を欠いた終わりだった。だけど多分、彼の役目はそういうところにない。「Sky Blue」というファンタジーみたいにのんびりしたカフェで、父を失った子どもや現実に疲れたお客さんの癒しになることなんだろう。

 

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