サニーサイドアップフォーチュン

映画、特撮、演劇、ダンスボーカルグループ

ドラマ『PRINCE OF LEGEND』感想

プリレジェと言えば「鏑木の活きの良さを確認して以降、録画に失敗したな」という記憶*1である。私は毎週同じ時間に録画を入れ、次の放送があるまでに観るということを本当に苦手としている。

どうにもやはりぶっ飛んでおり、終始ヘラヘラしながら観た。

果音というヒロインが居ながらも(そして彼女が結構自分の意思みたいなのを主張しながらも)空気に徹し、結果男同士の感情の話がテーマのような感じである。まあ女が見たいのはスチル*2と男同士のあれそれである。空気である彼女を巡る会話と、ブリリアント学園の校風は、最近のオタク界隈では怒る人がいそうだということしかわからない。

「ヤンキーで王子ってどういうことやねん!」と思ってたら生徒会の二人が「ヤンキーだけど王子です」「いやキャラがよくわからない」と会話していて私の疑問が解消された。この作品は王子の様々な定義云々はさておき、対女性における男性は誰であれ王子かくあるべきということなのかな。兄と先生が果音ちゃんに興味ないところとかはコンプライアンスがしっかりしていて良いと思う。

 

プリレジェを観る素養のある──つまり、事務所的な知識──人たちは多分、完全に京極兄弟を推すんだろうと思って観ている。お兄ちゃん大丈夫ですか本当に、弟くんいて生活が成り立っているのでは?

私はスタンダードにteam奏がかわいいですね。ピュアピュアな主君と神経質かつ幸薄い二番手、何考えてるかわからないけどどうやらチームが大好き*3な三番手。飯島寛騎さんの顔が好きなので、そういう贔屓もありますが。

あと生徒会がどうにもギャグパートでうけてしまう。なぜ和装なんだ。この二人なんなんだ。天然のお坊ちゃんと介護士というこの感じ。「成瀬……キャノン……」のところでツボに入ってしまった。何?

果音ちゃん真ん中にして三人で手を繋ぐところなど、仮面ライダーオーズ*4を感じた。ほっこりする。果音ちゃんがガチで選ぶならこの二人のうちどっちかがいいんじゃないかなと思うよ、まともそうだから。teamネクストお顔が可愛いですねえ!

 

なんでここで終わるん!?

このドラマは10話かけてのキャラクター紹介なんだな。映画観ないとダメだね。

果音ちゃんは奏と会う時だけ頬をつねるというフラグも、やっぱり映画観たら解決するのかな。

 

今更なんだけど、私はロイヤルコンセプトを心の底から愛しているので、この作品が不良的なLDHの新たな切り口*5になんだろうなと思う。

でも実際見たら想像するわかりやすい王子なのはTeam奏だけである。それは私の精神がロイヤルでプリンスな世界に夢見すぎてるフロイラインというところもあるんだけど、「王子が大渋滞」とキャッチコピーを打たれたこの作品をプロデュースした人と私とでは王子観*6に結構な差があるためにそう思うのだろうな。

これはこの作品をめぐる様々な批評に対して、かなり相反すること感じ方だろう。私が私の持つ王子というイメージをガチガチに押しつけているが故に、「王子そんなことしなくね?」というふうに思っているのだから。

そういう点ではこの作品は私のような「無類の王子好き」に見てもらいたいと思う。王子という善性、王子というパブリックイメージをコンセプトとして打ち出す人・グループを好む「私」と、コンセプトを求められる側の人間と、王子的な振る舞い(理想的な少女漫画しぐさ)の対象となるヒロインという三竦み状態になり、カルマを感じるからだ。

今後この「prince」を冠したコンテンツ群がどのような発展の仕方をしていくのか私にはわからないが、私のような取りこぼしの層を狙っていくのだとしたら、私はその最たるもの*7であり、今後も継続して要チェックだと思った。

 

結城先生の王子センサーは私も欲しい。

*1:テッパンは放送の曜日を間違えるやつである。

*2:急に主観になって顔キラキラするところのことです。

*3:拡大解釈ですが……。

*4:10周年おめでとう。

*5:『族の系譜学』などをお読みいただくと最後の方に出てくる。

*6:私の中では王子は短ランを着ない。そもそも伝説の王子を目指した争いというのにも理解が及んでない。助けてくれ。

*7:王子という概念について、設定の拡大解釈と言葉の定義をこねくり回している人間が他にも居たら嬉しい。