サニーサイドアップフォーチュン

映画、特撮、演劇、ダンスボーカルグループ

感想『OUT』

OUT

実はめちゃくちゃ警戒しながら観てたけどちゃんと面白かったし、ハイローや東リべの派手ヤンキー映画への目配せもありながら根幹はしっぽり半グレ映画だったのが良かった。ずっと「他人がどう思うか」という話をしていて抑圧的な印象なんだけども、コメディシーンが滑ることなく掛け合いの中に組み込まれていてこちらの気持ちが萎えることもなかった。続き、ちゃんとやってくれよな!

なんで警戒していたのかというと品川監督作品を見たことがなかったからである。実際見てみると漫画原作であることに丁寧な印象、あるいは漫画原作であることを最大限に利用する印象を受けた。あとダサいことはダサいって撮る感じとかも良かった。

人数やロケ地などの規模感はそれなりなものの、アクションは結構頑張って演者のポテンシャルを活かしカッコよく見せようとしているところを感じ、スタイリッシュな印象があって満足できた。JO1の3人はアクションの印象が綺麗な感じにまとめられているのが良かったし、醍醐虎汰朗くんの体の動きを最大に活かすスタイルが好き。キャラクターとしても、達也と要がメインで進む中でなお他のみんなの性格や魅力が感じられるのがよい。キザったらしくおしゃれで思慮深い目黒、圭吾の責任感があって物静かな剣士なところ、難しい立場に追い詰められていく沢村という魅力的な役をしているのを見れるのもファンだったら嬉しいだろうなと思う。

達也が不良を辞めようとする心と、それでもケジメをつけようとする価値観の間で揺れてるのが湿っぽくて良いと思うし、「OUT」らしさだと思う。倉悠貴さんにも水上恒司さんにも不良のイメージはなかったけど、そういう湿っぽいやり取りがしっくりくる人選だったと思うしそもそも芝居がうまいのだからいらない心配だったと思う。

東リべよりOUTの方が古いわけだし、参考図書みたいなところあるのかな。