夜明けの星を待ってる

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『仮面ライダーエグゼイド』完走

完走した。

『仮面ライダーエグゼイド』21話までの感想 - 夜明けの星を待ってる

 

エグゼイドを完走した。

視聴開始から約二週間、あっという間に完走してしまった。とても面白かった。最初「え、仲悪いな……」と思いながら見ていたが、21話くらいの時点で、彼らは仲が悪いというよりは大人として踏み込まぬ領域があったからで、後半戦を見るとそれがよくわかるなと思った。

 

そのため、正直前回と書いてあることに差がない。 

 

・登場人物について

・永夢先生

大人、かつ頭が良く、かつ因縁や因果についてのあれこれを前半戦でケリつけて来てしまった後半戦の永夢先生は溢れ出るその主人公のカリスマオーラがヤバイ。

仲間の危機を見捨てず、己の危機すら己の機転で乗り切ってしまう。永夢先生は研修医という「これから成長する」立場でありながら、ヒーロー的には一番筋が通っていたと思う。それは医者としてのあり方を前半戦でCRのみんなから吸収しきった故のことだと思うし、主人公としての孤独な決意にも近いのかもしれない。

飛彩先生に訴えかけ、大我先生を慮り、貴利矢先生を信じ、ポッピーと寄り添い、パラドを受け入れ、尊すぎる永夢先生のあり方がめちゃくちゃ私を不安にさせていた。それでも最後まで一人の孤独なヒーローの力だけで挑まないところが、エグゼイドがチームであったことの象徴だなと思った。先生たちは並び立つ方法を知っていたし、ポッピーやパラドが純粋に永夢を想うことを永夢先生は知っていた。

最後の記者会見のシーンのあまりのかっこよさに泣いた。

何度見ても純粋に驚いてしまうCM。

https://youtu.be/4EXyG7WnueQ

 

・飛彩先生

永夢先生の成長期間(前半戦)で己の理念と小姫さんへの想いでさほどブレることのなかった飛彩先生は、永夢先生が安定し始めたら代わりに揺れる。飛彩先生が必要最低限につとめてきたはずの身近な存在が増えに増えた後半戦、もっとも優先しなければならない小姫さんと医者としての理念がぶつかり合うのが切なすぎた。

小姫さんと医者としての己を天秤にかけて、医者を選ぶとき、飛彩先生は一人で考えて一人で結論づける。そしてその判断を一人で反芻する。あまりにも大人すぎて、物わかりのいい人すぎて泣けた。永夢先生がそばにいるのかと思ったけれど、それもない。あくまで二人は同僚、同じセンターに属する関係であって、依存ではない。21話時点で期待した飛彩先生の重さは、小姫さんへの想いの重さであって、その抱え方を変えれば周囲がその重さでつぶれてしまうこともないのだなと思った。

 

・大我先生とニコちゃん

孤独に戦おうとしてた大我先生に対するニコちゃんの理解が深い。そしてニコちゃんに対する大我先生の愛が深い。

大我先生に「命の重さ」について直接言葉にしたのは永夢先生だったけれど、それをずっと伝え続けていたのはニコちゃんだった。大我先生の孤独は飛彩先生と違って免許を剥奪されたことでより深まっていて、お医者様としてのあり方すら奪われたが故なわけだが、それを再び与えてくれた人への愛がめちゃくちゃに深い。もともと「一人で戦う」なんていう愛情の深い人なわけだから、そうして一人を大事にし始めたらそりゃ深いに決まってんだなと思った。

 

・貴利矢先生

おかえり……!!

CRの面々からどう思われていようとも、永夢先生がちゃんと信じているという自信でしっかり頑張って仕事を果たしてしまうところが、貴利矢先生の魅力だよなと思う。バグスターとして復活したからと言って、完璧な生ではないのに、それをくよくよとすることなく利用しきる所はあまりにも成熟していると思うし、それでいて「バグスターだから」と度々口にするところに、実は複雑な思い抱えてんだろうなと想像させられてしまう。そういう意味でも、永夢先生が記者会見でちゃんと貴利矢先生のことを復活させると宣言したのはうれしかったのかなと思う。

 

・ポッピーとパラドとグラファイト

くっっっっっそ泣いた。

ポッピーが敵になってしまった時の永夢先生のかっこよさったらない。「バグスターだから」という前提を取っ払って、永夢先生はポッピーという個人(個バグスター?)を信じて笑顔にしてしまう。パラドに対しても兄や親のように教え、導き、受け入れる。ふたりはそれを頼りに自分のあり方を選び取る。わからなかったことを、知らなかったことを償えというのは残酷じゃないか。それでもふたりは選ぶ。永夢先生に受け入れてもらえた、という一点を頼りにして。

グラファイトもまた、敵として死んでいくのがつらくて泣けた。ポッピーやパラドのように「誰かと遊ぶ」ために生まれたわけではないグラファイトにとって、倒されることまでも運命でしかなく、それでよいと考えていたのが切なかった。

あと40話かけて「これ一番好きなキャラはパラドだな……」と気づいた。

 

・ストーリー全般

・チーム医療

21話時点で、私は作中に出て来た通り「エグゼイドはチームを描こうとしてる」という風に認識していて、結論から言うと正解だった。飛彩先生が大我先生に「ここからはチーム医療だ」と言ったことも、永夢先生がクロノスに「最高の医療チーム」と宣言したことも、全てはエグゼイドが初めからチームを描いてて、チームになる過程を描いていたからなんだなと思った。

踏み込まぬ登場人物にいらだった初期も、今となってはそれが「彼らが大人だったからだ」と感じる。もちろん、先生によっては意固地になってた部分だってたぶんに含まれてるとは思うが、それでも「そうならざるを得ない」過去の積み重ねが彼らにはあり、「そうならざるを得ない」状況だったからなんだなと思った。

 

・エモさ

……はあんまりない、というのは45話観てもあんまり変わらなかった印象の一つだ。

ポッピーやパラドの、純粋かつシンプルな想いに永夢先生が触れるときはエモい。感情の発露が、感情に訴えかけてくるのは当然だと思う。

繰り返しにはなるが先生たちには理念があって、考え方があって、そうなるに至った過去がある。感情だけではどうしようもないということを知っているから、全編にわたって「理性的」な印象を受けたのだろうと思う。

エグゼイドは「信仰」ではなく「信頼」、「思慕」ではなく「友情」なのだと思う。

(ビルドが終始戦兎くんと龍我の互いへの信仰と思慕、その他の登場人物についても、例えば故郷例えば親への盲目的な感情の発露で進む話である。そういう点ではキュウレンジャーとビルドは似ていると思うし、エグゼイドとルパパトは似ていると思う)

 

めちゃくちゃ面白かった。ありがとうエグゼイド。放映してる時からちゃんと観ればよかった。

 

というわけで、無事に完走したため、これから私は劇場版やトリロジーなどをどうやって観ようか考えながら小説を読む。TTFCで買っても良いし、もういっそBlu-rayを購入して小さい劇場を貸しきろうかなとも思っている。