夜明けの星を待ってる

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19年月組『夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-』16年月組『NOBUNAGA<信長> -下天の夢-』感想

夢現無双 -吉川英治原作「宮本武蔵」より-

とある事情により*1月組経験値強化が必要となっており、母(元々月組が好き)の力を借りていろいろ観ていくことにした。

端的に言ってしまえばかなり微妙で、ストーリーに山もなければつながりもなく、登場人物の心情も掴みづらく、彼らが逆らえない「大いなる流れ(つまり脚本)」に従って進むという印象を受けた。また、随所最近お目にかかれないタイプの古めな「ロマン」で表現される、特に男性陣の行動のよくわからなさも微妙。これだけしょっちゅう場面が展開すればいろいろな経験を積んでどんどん強くなって行っているはずの武蔵だけど、「経験」が糧になっているというふうにも見えないし、「出会い」が糧になっているというふうにも見えないし……。また時代が時代でありながら気軽に女性が旅をしたりなど、原作のこともあるとは言えども納得感も薄い。とにかく脚本が気になりすぎて演出のことまで気が回らない。生徒さんのお芝居どうこう以前の話だった。

これが新トップコンビお披露目、かつ美弥さん退団となると流石にこの内容では荷が重いなと思った。そして『ヴェラキッカ』のことを思い出したよね。

吉岡伝七郎は言わば悪役だったのだけど、姑息な策士なのか「吉岡道場」に大きな誇りを持ってるのか、これまたわかりづらい描き方だったけど本人は良かった。眉毛がすごい可愛かった。

クルンテープの方は割と楽しめた。

 

NOBUNAGA<信長> -下天の夢-

とても楽しかった。初めに早々に「敦盛」ノルマをクリア*2した結果、龍真咲さんのカリスマをこれでもかと反映させた繊細かつ豪胆な織田信長と、全体として華やかで派手な衣装、そして誰しもが腹に一物隠した不穏な気配とそれをどっかに吹っ飛ばしてしまう信長の器量、門出にふさわしい大風呂敷とエンディング……とかなり自由に表現されていて楽しかった。また歌が占める割合もかなり高い印象を受けるものの、かと言ってお芝居の分量が少ないという雰囲気もなく、話が途切れる印象もなく見やすかった。

信長は割とずっと夢を見ているようなお芝居の方向性で、反対に他の登場人物はみんな地に足つけている印象。帰蝶はじめとしてくのいちや奥方の活躍があるのも見せ場として良いんじゃないかなと思った。そういう時代の描き方も含めて肌馴染みの良さを感じるというか、若手俳優舞台っぽさがあって私は好き。

加藤弥三郎的には配信の番組を見てたときに話題に出てたので、良い殺陣を見れて満足した。

 

*1:月組に好きと言って過言ではないんじゃないかという方が出来た。

*2:信長をテーマとするからにはやっとかないといけないこと。