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感想『You make me Dance~紅縁<ホンヨン>』『パラノーマル・アクティビティ2』

You make me Dance~紅縁<ホンヨン>

終始「流石に都合が良すぎる」というような展開で、債権者と債務者・アマチュアダンサーとファンという構図に萌えてしまったが故に生まれた物語だということは感じた。

韓国BLあるあるだが、15分などの短時間のドラマをまとめるとちょうど映画くらいの分量になるくらいの作りなので、基本いつも消化不良というか「それにしても掘り下げなさすぎでは」という印象が強い。この作品についてはバックボーンも性格の掘り下げも甘い感じがしてそれほどキャラクターを好きになれず、加えて前述のようにストーリーにも乗り切れていないので、私としてはそれほど評価できないかなと思った。

主演の二人はどちらもスタイルが良く非常に見栄えが良い。どうせならライバルの先輩も同じような身長の俳優にし、同じ役(?)を争う相手、同じような才能の相手として見せた方が良かったのではないかと感じた。現時点でも金に不自由なく、人望を買ってるんだろうというのは理解できるが、同じオーディションに挑むには単に嫌なやつというよりはライバルとしてもっと競って際立っても良いように思った。私は芸術に詳しくないが、ダンスなどの身体性が重要な表現では、背が高いだけで有利なんじゃないかと感じられ、であれば裏工作をするのも頷けるけどライバルとしてはちょっと物足りないな、という印象だった。

冬の韓国の雪が残るロケーションや、役者に寄ったカメラが白い息を映したり、窓の少ない薄暗いレッスン室と冬は親和性が高くて、そういう季節や映像は美しい作品だったと思う。

 

パラノーマル・アクティビティ2

一作目の前日譚にあたり、ケイティとミカがなんであんな苦労をする羽目になったのかというのがわかる。

家の規模が大きくなったことや、起きる怪異がちょっと派手になっていることからも、前作の売れが感じられるあったかい作りだった。ストーリー自体もそこそこあったかい作りで、まず再婚でありながら妻クリスティと義娘アリは仲が良いし、アリは義弟ハンターの面倒もそこそこちゃんと見る。ケイティとミカも普通に遊びに来るので、人間関係の嫌さで気が滅入ってるところにつけ込まれるような感じではない。私は怪異よりもホラーにありがちなギスギスした関係に辛くなってしまうタイプなので、気軽に鑑賞できて良かった。仕組みも淡々としている感じで変わらず結構好きです。

ただ、人間の嫌さがじわじわ効いてくるわけではないが、夫ダニエルは妻クリスティや娘アリが怯えてもあまり真剣に捉えないし、最初に異変に気づいたお手伝いさんは解雇するし、さらには義姉のケイティに「悪魔」を移し替えるという手段に出る。また、アリの彼氏も少ない出番でただヘラヘラしているだけなので、人間の嫌さが夫の反オカルトムーブと彼氏のヘラヘラに集中しており、前作ミカのことを思うとなぜか男性のヘラヘラを使ってイラつかせようという謎の単純さを感じた。