ネタバレあります。映画はいろいろ忙しくて行けませんでした。
〜これまでのメサイアと私〜
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そして今回の感想。
万夜様と小太郎とレネ
あれだけの空気感で小太郎を喪った万夜様が、もう小太郎を乗り越えていたらどうしようかと思ったけれど。まったくもって乗り越えていないこともそれはそれで悲しかった。月詠とても好きなので。
万夜様の中に小太郎が生きてるということが、万夜様を救ってくれるのならと思うけれど、存外呪縛として描かれていて、万夜様が小太郎の喪失とその呪縛の重さにふらつくのは生かすために死んだ小太郎にとっては苦しいことじゃないかと思う。
万夜様の呪縛の重さは小太郎のたった21グラムの重さなのか、いくつかの消化器官などの内臓だけとなった小太郎の魂の定義について考えながら、小太郎の話をする万夜様を見て泣いた。
レネがあけっぴろげであることも、彼の帰属意識が極端に薄いが故であるのだと思うと悲しいことだと思う。レネがどういう子なのかはまだ測りかねるところがあると思うので、これはもう妄想でしかないのだけど、彼がちゃんと両親に愛されて望まれて生まれてきた子であれば良いなと思う。
姿なきものへの執着を知らないレネが、姿なき者に執着する万夜様とどうメサイアになるのだろう。
万夜様の死んではいけない呪縛と小太郎への愛情を、どうやってレネとの間の絆に昇華するのだろう。私にはまだわかりませんたすけて。
小太郎のことを全然乗り越えてない万夜様のことを、どうかレネの明るさが救いますように
雛森と小暮とユキ
雛森に対するトラウマの繰り返しがすごいよもう。
ユキの在り方はもうなんかこれからに乞うご期待という感じしかしないので置いておくとして、小暮〜〜〜〜帰ってきて小暮〜〜〜〜〜。
一度ヤケになった小暮をちゃんと救えた雛森がまた小暮を失いかけている現状も、その失いかけているメサイアがかつてのメサイアの元にいるのもこれはどんな三角関係ですか?
雛森のあり方がエージェントとしては正しい反面、誰かのメサイアであるサクラとしては願われたことを全うできないのは裏切りであるということを、たっぷり時間をかけて理解させられるという感じだった。これからもまたたっぷり時間をかけて教え込まれるのだろう。
機械のようだった小暮が生きる理由が、いつのまにかすっかり雛森が握っており、ユキのことを乗り越えてない雛森の生きる理由も新しく未熟なメサイア である小暮で。お互いにお互いを強くメサイアであると意識している点は違うけれど、かつての相棒を喪失し、新しい人間をあてがわれているという点は、第三世代の共通点なのだな。
どうか間違いたくない雛森と、小暮が共に在れますように。でもワイルド小暮inボスホート、あまりにカッコよかった。ワイルド小暮めちゃくちゃ顔良い。最高。
サリュートとスーク
これはメサバレにも書いたのだけれど、あの優しいスークが高潔なサリュートの王様になってくれたらどれだけ良かったかと思う。優しいスークという王様の守るべき民があまりにも高潔で模範的なサリュート1人だったら良かったのに。サリュートが尽くすべき祖国がスークただ1人になってくれたら良かったのに。
サリュートが国家に忠誠を誓うのであれば、(作中の)国家の象徴たるスークにその忠誠が向いたってよかった。スークがそれを汲んでくれればサリュートは死なずに済んだかもしれない。でもそれだとKじゃない?
サリュートが生きるために、サリュートがサリュートたるためには国家に奉仕する必要があって、彼にとってそれらは家族の形(家族の住む土地)をしていたのであれば。サリュートは国家という権力の維持装置ではなく、人間との関係に帰属意識を持つことができるのであれば。それが北方連合の権力の産んだ子供であるスークへの忠誠として生き残っても良かったのに。でもそれだとMGSじゃない?
サリュートの帰属意識は家族そのものというより、家族の暮らす土地(範囲としての国家)にあったのだろうし、まさしくその土地であった荒野──オデッサの終焉と共に果てるのは必然なのかもしれない。
サリュートは自分自身の死をもってして世界にメッセージを発信する。マクルーハンが言う拡張のそれだとして、なんというか、彼はやはり装置と人間の境を曖昧に捉えているイメージに繋がる。
死ぬために生きるは悲しいが、死に場所のあるサリュートは幸福……などとは思えませんよ。特別を喪ったスークはどうなるんですか。
突然のネクロマンサー
持病の暁であった。
相変わらず悠里……ネクロマンサーは“どこ”にあるのか非常に難しい問題であるけれど、今も彼がサクラであるならもうなんでもよい。
あといつもメインサーバーにアクセスするために現地に赴くサクラだけど、今回はそれがスタンドアロンだからと説明されていてとても良かった。
クローンについてはフォークス機関なら出来るんですよそんなことだってこんなことだって。北方連合の整形技術と、コスト的にはどうなんでしょうね。好き勝手に記憶をいじれる技術があるなら問題はコストですかね。どう考えてもクローン技術のランニングコストやばそうです。
余談だが、『黄昏の荒野』というタイトルが発表になった時、「三島由紀夫だ〜〜」と思ったので『荒野より』を手に入れようとしたのだが忘れてここまで来てしまった。
代わりに安部公房を買った。脈絡がない。
こんな時間の投稿なので自動投稿を疑うかと思う。違うんだ通勤の間頑張って書いてたから昼休みに公開してるんだ。