サニーサイドアップフォーチュン

映画、特撮、演劇、ダンスボーカルグループ

感想『ミンナのウタ』

ミンナのウタ

BOTで上がる悲鳴を聞いて以来、楽しみにしていたので観てきた。前提条件として言いたいことはあるけどスルーした上で感想として残す。

良かったところとしては話の主軸となるパフォーマー5人が遭遇する怪異のバリエーションが結構あることで、それぞれのキャラクターづけに沿った形で展開するのが良かった。あれだけ怪異に接近されておきながらあんまり影響されていない白濱亜嵐さんが頼りになるので良かった。霊感体質の中務裕太さんというのも良い。やはり霊感体質は1人欲しいので。あと、要所要所で出て来るLDH関連品が面白い。

また、今回の元凶であるところの「さな」がずっと狂人で、特に改心するでもなければ解決策を提示して終わるような人間でもなく、ずっとやばい奴のまま進んで終わっていくところが良かった。理不尽で自分勝手な怪異に対して、善良で特に巻き込まれる謂れのないジェネのみんながこれまた善良な価値観で行動に移してみたりする対比も好き。

小さいことで言うと、特に宿舎があるわけでもない中で怪異によってホテル住まいを余儀なくされるのが個人的にストレスがない。合理的な展開だなと思う。エンディングの内容も良かった。

最大の問題は呪怨のセルフオマージュだが、これをしてしまったら呪怨になってしまうのでミンナのウタでやるべきではないのでは?という冷静な自分とともに、モニタリングで清水崇のドッキリにかけられる“ほくいつ”のことを思い出してしまいもう全然集中できない。

あとはダンスボーカルグループの作品なのに最後ちょっとライブに行きづらくなる終わり方なのはそれでいいんだろうか。怪異は終わらない、という終わり方をするホラーは非常に多いけど、散々「村」でもして来ているのでまたかという気持ちもある。

シンプルに、ストーリーが大雑把なところがあるというか、怪異に対して説明を重ねないことは良いとしても、もう少し展開に対して何かあるべきなんじゃないかと思う。セリフはあるが、展開の中で提示されないことが多いので、全体として説明されてないみたいにも見えるなと思った。