マトリックス レザレクションズ
とにかく撮っている側が楽しそうな映画で、スマイルジャンキーがどうしてもハッピーエンドに持ち込みたかったのかなというのを感じた。序盤のメタ的な脚本はメタ的であるということの面白さ以上には特になかったと思うんだけど、後半はトリニティ(女性)に対して与えた「母親なるもの」という属性を打破していくこと、(男性の救世主である)ネオと同等の存在であると示すことが現代的だと思った。で、一方ではとにかくハッピーエンド=ネオとトリニティが分たれない未来に持ち込むために、トリニティがネオと同等の存在価値を持たなければいけないという都合もひしひしと感じる。
というわけで、全体的には何とどういう目的で戦っているのかが分かりづらく、年取った往年のヒーローたちを懐かしむ映画としての質感の方が強い。
つまらなすぎるとまでは思わないが、どうにも懐古趣味、またその懐古への自嘲も含めた内輪のノリが強く思った。
アウェイクニング
色彩やロケーションなどは大変に良いと思うのだけど、そういうビジュアル面での良さを含みのある会話で演出したいのは感じるが、作中はっきりとは説明されてないことがポンポンと起きるように見えて、なんかこう全体的に脚本にその場の高まりで書いているような不安定さを感じてスッキリしない映画だなと思った。
そういうライブ感というか、良きにしろ悪きにしろ演者にしろ観客にしろ解釈に委ねる感じが舞台っぽく思う。舞台であれば、それぞれのさじ加減においてどの程度何を表現するのかなど任せられる分、ニュアンスに富むのでこうは感じないのではないかと思った。
禁じられた遊び
なんかしょうもない話ではあるのだけど、幸せそうなファーストサマーウイカがめちゃくちゃ可愛くて仕方なかった。重岡大毅とファーストサマーウイカの夫婦がもっと見たい。
出てくる人たちがみんなちょっとずつ好きになれない感じがあり、最後まで見ると柏原が一番まともだったのではみたいな気持ちになる。あと話を進めるために設定の処理の仕方が甘いように思う。
ファーストサマーウイカが優勝。