サニーサイドアップフォーチュン

映画、特撮、演劇、ダンスボーカルグループ

感想『宇田川町で待っててよ。』『体感予報』

宇田川町で待っててよ。

百瀬が欲求に任せて行動し、暴力的な感情表現──というか、ほぼ暴力で八代に迫り続けるところを見ていると、八代!そいつで本当にいいのか!?という気持ちになる。なんかこう、全体的に一昔前なので仕方ないんだけども、会話するストーリーの方が好きだしめちゃくちゃ女装を揶揄されているところを見るとちょっと辛い。あと、なんか撮り方もそんなに好きではなかった。

ただ、揶揄され自分を卑下し続けている八代だけど、確実に私より可愛いのでマジで自信持って欲しいと思った。

 

体感予報

BLドラマって、BLっぽいいろいろなお約束があり、ヘテロのロマンスよりそれがやたらとフューチャーされたりする。言っちゃ悪いがそこに視聴者の興奮が向けられることに対して、特に日本のBLドラマは無自覚で、かつ内輪ノリで提供している節がある。

そういう無自覚さで話題になったこの作品、個人的にはエロさやフェティシズムに正直に作られているように思えて、全体的にちょっと見づらかった。これが国内だけでなくアジア圏のBLファンにヒットしているの、何となく視聴者の皆様の欲求を感じて余計に集中できない。

性別役割分業の延長線上にあるようなキャラクター造形、配置。衣食住、性行為、家事、収入。己の対価として差し出されるそれら。適切な会話と合意のなさ。進化の過程で言語を獲得したのだから会話に至って欲しいと思ったが、察するという着地には到達していてひとまずそこは良かった。

映像やセットは綺麗だし、エンディングの使い方も印象的で美しく、そして主演の2人はとてもすごかった。とにかく営業が上手い、そして芝居にも躊躇がない。主演の二人はとにかく相手が「彼氏である」ということをドラマ内外で視聴者に期待させるのが上手く、自身がその役として見られることへの抵抗を視聴者に感じさせずファンサービスにも積極的で本当にすごい。