サニーサイドアップフォーチュン

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感想『劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ』

劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズ

youtu.be

オモシロの大洪水だった。私が知っているのは10年とか昔のうたプリであり、あの頃は今みたいに推し活のバリエーションがない時代だったと思う。そのためうたプリのやっていた「アイドル」も一択だったと思うんだけども、ここまでくると様々なものを吸収し成長している気がする。

「旅行」というコンセプトがあり、それに則った演出や衣装が用意されているのもかなり「アイドルのコンサートっぽい」と思ったし、終盤の全体曲で着ぶくれして出てくる*1ところなどは伝統的なアイドルを感じてよかった。

もはや空を飛んで会場を飛び回るわけだが、こういうのはアニメーションだからできる演出である一方で、フライングを彷彿とさせる感じもある。全体的に王道の一歩先、王道アイドルが手掛ける楽しいコンサート感を大事にしている感じがあり、わかりやすくて良かった。何度かこれまでライブシーンを経てきたシリーズであるからこその演出の蓄積、新しいことをやろうという感覚だと思う。まあかなり突拍子もないのでオモシロであることはそうなんだけど。絶妙に再現性がありそうなラインを攻めてくるところがよりおもしろい。モーションキャプチャーのお芝居もすごくよく、細かいキャラクターの動きがとても魅力的だったと思う。

一方で10年前のメンバーのパブリックイメージから違わずにソロステージがあるのは惜しくもあるし、特にセシルにエキゾチックさ求めるのは事務所の怠慢だろと思う。台本感のあるMCも妙にリアル。あとアニメで映画だから許されるけども、セットがでかくて現地いたら何も見えないだろうなって思った。

*1:本来こういう準備に時間がかかる演出はオープニングで実施するところとは言え。